起業する時の問題点について

近い将来日本は国民の3人に1人が高齢者と言う、超高齢社会を迎えます。それに伴い高齢者が使用する介護施設は今後急激に必要となるので、確実に右肩上がりで利用者が見込める、日本の数少ない市場が介護業界です。事業形態が細かく法律で決められている介護施設は、言わば横並びの運用体制なので、利用料金によって個室や食事のグレードに差はあっても、マニュアルに沿って運営すればビジネスは成立します。こうした事から現在は介護業界で起業する人が急増しており、通所施設の利益は平均8,6パーセントと言う高い起業結果を出しています。つまり介護業界での起業は、社会貢献が出来る上に利益も見込める、やりがいのある起業と言えるでしょう。

しかしその一方で起業したにもかかわらずビジネス展開が出来ていない為、負債を抱えてしまった人もいるのが現状です。特に多くの介護士を必要とする入居型介護施設が負債を抱えやすく、その背景には重大な介護士不足が関係しています。大幅に労働条件が見直されたと言っても未だに給与が低い介護業界は、離職率が高いです。加えて年々すすむ少子化で現在は就職しやすくなっている為、介護業界を選ぶ人が少なく、新卒採用の確保が非常に厳しい状態です。実際厚生労働省の発表では現在15万人の介護士が足りないとされ、介護の現場では深刻な人手不足が問題となっています。その為介護業界で起業する人は介護士の確保に力を入れ、介護士が長く安定して働ける環境を作る事が大切なのです。