介護業界における起業の課題

今、日本で新たなビジネスとして起業するのに注目があたっている業界が介護分野です。現在、日本においては後期高齢者が約1500万人ほどですが、2025年には2200万人となり全人口の4分の1が後期高齢者になると予測されています。このような背景から介護分野は今後新規ビジネスを起業するには理想的な市場とされており、現在多くの企業が市場参入を計画しています。

このように、介護市場は確かに今後ニーズのある市場ですが、実際に会社を起業させることは簡単ではありません。その理由のひとつとしてあげられるのが初期の資金調達です。介護サービスを実施するにはいろいろなサービス形態がありますが、訪問介護のような介護するための施設を必要としないサービスの場合は設備投資の費用はそれほどかかりません。しかし、デイサービスや老人ホーム等のサービスの場合は、介護基準を満たした物件の調達や介護サービスを実施するために必要となる内装工事が必要になりますので、初期に高額のお金がかかります。

また、介護サービスを行うにはサービスの利用者が0人の状態でも要員を雇用しないといけないという独特の基準がありますので、このことも資金調達が難しくなる理由のひとつです。このように、介護市場は多くの企業が参入を計画している成長市場ですが、このビジネスを実際に成功させていくためには、強い資金調達力と実際に利用者に選ばれるためのサービス面での競争力が必要不可欠です。